【笑いの人が涙を誘う】映画『マジェスティック』で見せたジム・キャリーの本気

映画館「MAJESTIC」の前に立つ男性の後ろ姿。静かな夜のノスタルジックな風景。

※このブログでは、ネタバレなしで作品を紹介しています。
初めて観る方にも、安心して楽しんでいただける内容です。

アメリカの人気コメディアン、ジム・キャリーといえば、誰もが思い浮かべるのはその圧倒的な表情芸とテンションの高さ。『マスク』や『ライアー ライアー』で見せた突き抜けた演技は、まさに“笑いの人”の代名詞とも言えます。
でも、そんな彼が涙を誘うヒューマンドラマの主演を務めた作品があるんです。

映画『マジェスティック』は、戦争によって記憶を失った男が、静かな港町で“自分”を取り戻していく物語。
そこには派手な演出も大きな笑いもありません。
ただ、ひとりの男が、自分の人生と向き合っていく静かな時間が描かれています。

コメディ俳優としてのイメージを覆す、ジム・キャリーの“本気”が感じられるこの作品。
観終わったあと、彼を見る目が変わるかもしれません。

目次

作品概要

  • タイトル:マジェスティック(原題:The Majestic)
  • 公開年:2001年
  • ジャンル:ヒューマンドラマ/ロマンス/社会派
  • 監督:フランク・ダラボン(『ショーシャンクの空に』)
  • 主演:ジム・キャリー(ピーター・アップルトン役)
  • 制作国:アメリカ
  • 上映時間:152分

映画『マジェスティック』ってどんな話?

本作の主人公は、ハリウッドで活動する若き脚本家・ピーター。ある日、不慮の事故で記憶を失い、たどり着いたのはカリフォルニアの田舎町。

町の人々は彼を“戦争で行方不明になっていた若者”と信じ込み、温かく迎え入れます。
やがて彼自身もその役割を受け入れていくのですが、やがて訪れる現実が彼を揺さぶっていく——。

笑いを封印して挑んだ、ジム・キャリーの“本気”

ジム・キャリーといえば、飛び跳ねるようなテンション、奇抜なリアクション、そして観客の笑いを誘う表情芸が持ち味のコメディアン。その印象が強いからこそ、本作での彼の演技は驚きとともに深く胸に響きます。

『マジェスティック』では、そうした“お決まり”のジム・キャリー像を一切封印。
控えめで、繊細で、誠実な男として、観る者の心をゆっくりと揺さぶります。

台詞以上に印象に残るのは、その“間”や“沈黙”。
無言のシーンであっても、彼の目線や姿勢から伝わってくる葛藤や優しさが、じんわりと沁みてくるのです。

中でも、町の人々と過ごす穏やかな時間の中で、少しずつ自分の居場所を見つけていく様子は、まるで観客自身もその町の住人であるかのような感覚を呼び起こします。
感情の波が静かに、けれど確実に押し寄せてくる——そんな演技を、ジム・キャリーが真剣に紡ぎ出しています。

彼の“笑い”ではなく“まなざし”に魅せられる、希少な一本です。

監督はあの名作のフランク・ダラボン

『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』などで知られるダラボン監督。
本作でも、彼らしい“人間の希望”にフォーカスした演出が光ります。

1950年代のアメリカ、冷戦下の赤狩り、町の再生など、社会的テーマを含みながらも、押しつけがましさはなく、むしろ人の“つながり”や“再生”が軸になっています。

見終わったあと、心に残る“何か”

派手な展開はありません。
でも、穏やかなラストまで見届けたとき、不思議と心の奥がポッと温まる。
観終わってからじわじわと効いてくる、そんな静かな感動を味わえる作品です。

ピーターが何かを選び、何かを取り戻すその瞬間に、観る側もまた“自分にとって大切なもの”を静かに見つめ直すきっかけを与えられる。
余韻の残るラストシーンは、日常に戻ったあとでもふとした瞬間に思い出し、胸を温かくしてくれるはずです。

忘れ去られてしまいがちな小さな優しさや信念——そんな“見えにくいけど大切なもの”が、この映画の中にはたしかに息づいています。

映画『マジェスティック』を視聴するには?

視聴手段配信・販売状況
Amazonプライム・ビデオ◯ レンタル・購入可
Netflix✕ 配信なし
U-NEXT◯ 見放題配信中
Hulu✕ 配信なし
DMM TV✕ 配信なし
TSUTAYA DISCAS◯ DVD/Blu-rayレンタル対応
DVD(販売)◯ 新品・中古ともに取り扱いあり
Blu-ray(販売)◯ 新品・中古ともに取り扱いあり

※上記の表は、配信状況を調べる際の参考情報として掲載しています。
配信状況は変更される可能性がありますので、ご視聴・ご購入の際は各サービスで最新情報をご確認ください。

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