「UFOにさらわれた」「宇宙人に遭遇した」——
そんな話を聞くと、信じる前にちょっと笑ってしまう人も多いかもしれません。
でも映画『フォース・カインド』は、そんな気持ちを一気に凍らせてくる“実話風スリラー”。
アラスカの小さな町・ノームで起きた「住民大量失踪事件」をもとに、実際の映像と劇映画を組み合わせて描かれた作品です。
「これは本当にあった話なの?」
「UFO映画ってフィクションじゃないの?」——
そんな疑問と不安が、じわじわとあなたを包み込むはず。
観る前よりも、観た後のほうが怖い。
“実話っぽさ”の破壊力を、ぜひ体感してみてください。
映画『フォース・カインド』とは?
映画『THE 4TH KIND フォース・カインド』は、2009年にアメリカで公開されたUFOスリラー映画です。
主演はミラ・ジョヴォヴィッチ。監督・脚本はオラントゥンデ・オスサンミ。
実話風の構成と“モキュメンタリー”手法(ドキュメンタリー風の演出)を組み合わせたことで話題となり、ホラーともサスペンスともつかない独特の空気感を放っています。
舞台はアラスカ州の小さな町ノーム。
この地で実際に起きたとされる“連続失踪事件”をモチーフに、宇宙人との接触を描いています。
作品概要
- タイトル:THE 4TH KIND フォース・カインド
- 公開年:2009年
- ジャンル:SFスリラー/モキュメンタリー/UFO・宇宙人
- 監督:オラントゥンデ・オスンサンミ
- 主演:ミラ・ジョヴォヴィッチ
- 上映時間:98分
- 制作国:アメリカ
タイトルの意味:“第4種接近遭遇”とは?
「フォース・カインド(The 4th Kind)」というタイトルは、UFOとの遭遇レベルを分類する「接近遭遇」のうちの“第4種”を意味しています。
この分類は、アメリカの天文学者J・アレン・ハイネック博士によって提唱されました。
分類 | 内容 |
---|---|
第1種(ファースト・カインド) | UFOを目撃する |
第2種(セカンド・カインド) | 物理的痕跡(焼け跡や放射能など)が残る |
第3種(サード・カインド) | 宇宙人と目撃者が遭遇する |
第4種(フォース・カインド) | 宇宙人に“拉致される” |
つまり、“フォース・カインド”とは——宇宙人による拉致。
本作はその「第4種接近遭遇」をテーマにした、フィクションとリアルの境界線を揺さぶる異色のUFO映画なのです。

宇宙人に“拉致される”恐怖
どんな映画なのか?(ネタバレなし)
舞台はアラスカ州ノーム。
この地では1970年代から、住民の謎の失踪事件が相次いでいたという未解決の都市伝説があります。
映画は、ある心理学者がその謎に迫ろうとする中で、記録映像・再現ドラマ・インタビューを交えて進行していきます。
まるでドキュメンタリー番組のような構成で、「これって本当にあった話?」と思わせるのが最大の特徴です。
主演のミラ・ジョヴォヴィッチが「これは実話に基づいています」と語る冒頭の演出もあり、観ている側はどこまでが現実でどこからが演出か、わからなくなっていきます。
📌 恐怖の核心は、“見えない存在”の気配にある。
ジャンプスケア(いきなり驚かせる演出)ではなく、じわじわとした不気味さが襲ってきます。
なぜ“閲覧注意”とまで言われるのか?
『フォース・カインド』は、ネットやSNS上でも「閲覧注意映画」としてしばしば紹介されています。
その理由は、大きく3つあります。
1. “実話風”演出がリアルすぎる
映画の最大の特徴は、実際の映像とされる素材と再現ドラマを交互に見せる構成です。
特にセラピー中の映像などは、「本人の記録映像」と「俳優による再現映像」が左右に並んで同時進行します。
これにより、「これは演出?」と疑う余地すら与えず、リアルさが倍増。
観ているうちに、虚構と現実の境界が曖昧になる恐怖に包まれます。
2. “失踪事件”という実際の出来事をベースにしている
映画の舞台となるアラスカ州ノームでは、実際に多数の住民失踪事件が発生していました。
FBIの調査記録もあるこの事件をモチーフにすることで、物語にリアリティが生まれます。
「本当にこんなことがあったのでは…?」という不安が、じわじわと心を締め付けてきます。
3. “見せない恐怖”が積み重なる
この映画に、血やショッキングなグロ描写はほとんどありません。
けれど、見えない存在が確実にそこにいるような演出が非常に巧みです。
夜中に録音された声、催眠療法中の叫び声、カメラが捉えた不可解な現象……

録音機器が捉えた“何かの声”。暗闇の向こうにいるのは、人間ではない存在なのか――
観終わったあと、「ひとりで眠れない」と感じる人が続出したのも納得です。
このように、『フォース・カインド』は怖がらせ方が“じわじわ系”。
ホラー映画のような派手な演出はないのに、観ていて本気でゾッとする稀有な作品です。
実際にあった?「ノーム失踪事件」とは
映画『フォース・カインド』の恐怖をリアルにしているのが、アラスカ州ノームで実際に発生した失踪事件の存在です。
舞台は“極北の町”ノーム
物語の舞台、ノーム(Nome)は、人口約3,800人ほどの小さな町。
アラスカの中でも特に孤立した場所にあり、極寒と長い冬で知られています。
こうした地理的・気候的条件もあり、「人が突然いなくなっても不思議ではない」とされる土地なのです。
FBIも調査に乗り出した“失踪事件”
1990年代から2000年代にかけて、ノームでは住民の行方不明事件が相次ぎました。
その数は少なくとも20件以上とも言われ、一部は未解決のまま現在に至ります。
これに対しFBIも調査を実施。
調査報告では「失踪の背景には、飲酒や寒冷地特有の危険な環境が関係している」と発表されました。
映画が描いた“陰謀論”と“信じる力”
しかし、地元では**「宇宙人による拉致説」や「政府の隠蔽工作説」**など、さまざまな陰謀論が飛び交いました。
映画『フォース・カインド』は、そうした陰謀論をうまく取り入れながら、
“記録映像”を交えたフィクションとしてリアリティを演出しています。
「本当に宇宙人が関係しているのか?」
「なぜこの町だけで、こんなにも人が消えるのか?」
観た人それぞれに、“信じるか信じないか”の選択を迫る作品です。
映画を観た人の反応・評判は?
映画『フォース・カインド』は、そのリアルな恐怖表現と“実話風”の作りで、観た人たちに強烈な印象を残しています。
SNSやレビューサイトを中心に、実際の声をいくつか見ていきましょう。
SNSやレビューサイトでの声
- 「怖すぎる…。寝る前に観て後悔した」
- 「派手なシーンはないのに、終始ゾワゾワする。地味に効いてくる怖さ」
- 「これは本当にあったのか?と検索してしまった」
- 「記録映像っぽい構成がリアルで不気味。ずっと頭に残る感じ」
レビューには「リアルで怖い」「不安が残る」といった声が多く見られ、ホラー好きだけでなく“考察派”の視聴者にも刺さる作品として支持されています。
“怖すぎて途中で止めた”という人も?
一方で、こんな意見も。
- 「序盤から不穏すぎて最後まで観れなかった」
- 「催眠療法のシーンが本気で怖くて、途中でギブアップ」
- 「静かすぎて逆に怖い。音も映像もトラウマ級」
特に“じわじわ系の恐怖”が苦手な人にとっては、想像以上にキツいと感じるようです。
ホラー映画に慣れていない方は、昼間に観るのがおすすめかもしれません。
このように、『フォース・カインド』は賛否はありながらも、記憶に残るタイプの映画として、多くの人の心をざわつかせてきました。
『フォース・カインド』を視聴するには?
視聴手段 | 配信・販売状況 |
---|---|
Amazonプライム・ビデオ | 〇 レンタル配信中 |
U-NEXT | 〇 見放題配信中 |
Netflix | × 配信なし |
Hulu | 〇 見放題配信中 |
DMM TV | × 配信なし |
TSUTAYA DISCAS | 〇 DVD/Blu-rayレンタル対応 |
DVD(販売) | 〇 新品・中古ともに取り扱いあり |
Blu-ray(販売) | 〇 新品・中古ともに取り扱いあり |
※上記の表は、配信状況を調べる際の参考情報として掲載しています。
配信状況は変更される可能性がありますので、ご視聴・ご購入の際は各サービスで最新情報をご確認ください。
まとめ|信じるか信じないかは、あなた次第?
映画『フォース・カインド』は、
派手な演出やジャンプスケアに頼らず、
“じわじわ系”の恐怖で観る者を引き込む異色のUFO映画です。
「実話をもとにしている」と語られるノームの失踪事件。
実際の映像とされるフッテージの数々。
そして、観終わったあとに残る奇妙な“現実感”。
観る人によって評価が分かれる作品ではありますが、
それこそがこの映画の醍醐味でもあります。
怖い映画が好きな人、UFO・未解決事件に興味がある人、
一味違うスリラーを体験したい人には、間違いなく刺さるはず。
あなたはこの映画をどう感じるでしょうか?
そして、あの町で何が起きていたのか——信じるか信じないかは、あなた次第です。
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