涙レベル ★★★☆☆ (3/5)
静かに心がほどけていくような“優しい涙”がこぼれる映画です。
観終わったあとに、温かい余韻が静かに残ります。
「もう一度だけ、あの人に会えるなら」
映画『ツナグ』は、“一夜限りの再会”という奇跡を通して、胸にしまっていた想いや、届けられなかった言葉がそっとあふれ出すような優しい感動作です。
誰かを想う気持ちは、時に言葉よりも強く、時に静かな涙となって心を揺らします。
別れたままの関係、伝えそびれたひと言、抱え続けてきた後悔。
それらと向き合う人たちの姿に、観る人それぞれの“大切な誰か”が重なり、気づけば温かい涙がゆっくりとこぼれていきます。
この記事では、映画『ツナグ』の魅力と、心に深く届く“泣けるポイント”をネタバレなしで紹介します。
作品情報
- タイトル:ツナグ
- 公開年:2012年
- ジャンル:ヒューマンドラマ/ファンタジー
- 監督:平川雄一朗
- 出演者:松坂桃李、樹木希林、佐藤隆太、桐谷美玲、遠藤憲一、橋本愛
- 制作国:日本
- 上映時間:129分
- 映画賞:日本アカデミー賞
- 原作:ツナグ/ 辻村深月 (第32回 吉川英治文学新人賞受賞)
あらすじ(ネタバレなし)
もしも一度だけ、亡くなった人に会えるとしたら――。
“ツナグ”と呼ばれる使者は、そんな奇跡の再会を仲介する役目を担っています。
高校生の渋谷歩美(松坂桃李)は、ある日突然その役目を受け継ぎ、人々の「会いたい」という静かな願いに寄り添っていくことになります。
母を亡くした息子、親友を失った女子高生、心残りを抱えた恋人…。
それぞれが抱える想いは違っても、「もう一度だけ会いたい」という願いの奥には、伝えられなかった言葉や、胸に残る後悔がそっと横たわっています。
たった一晩の再会が、人を癒すこともあれば、長くしまい込んできた想いを揺らすこともある。
歩美自身もまた、依頼人たちと向き合う中で、人と人との“つながり”の意味を静かに見つめなおしていきます。
感情スコア(当サイトオリジナル)
★=弱め / ★★★=ちょうど良い / ★★★★★=強め(当サイト基準)
| 感情 | スコア |
|---|---|
| 涙レベル | ★★★☆☆(3/5) 静かに心へ沁みてくる“やわらかな涙”が流れる作品。 大切な人を思い出す瞬間がそっと胸を揺らします。 |
| ほっこりレベル | ★★★★☆(4/5) 再会のあたたかさや、人とのつながりに胸がぽっと温まる場面が多いです。 |
| ファンタジー感 | ★★★☆☆(3/5) 「一夜だけ亡き人に会える」という設定が物語を優しく支え、切なさをやわらげる役割になっています。 |
| 家族愛レベル | ★★★★★(5/5) 母子・家族の再会がとても印象的で、深い愛情に心が強く揺さぶられます。 |
泣けるだけでなく、やさしさと温もりがそっと残る余韻のある作品です。
大切な人を思い出し、今を大事に生きたいと感じさせてくれる物語です。
原作との違いと映像化の魅力
映画『ツナグ』は、辻村深月の同名小説を丁寧に映像化した作品です。
原作の繊細な感情描写がそのまま画面に息づいており、特に“親友を亡くした少女・美砂”のエピソードは原作ファンからも「涙が止まらなかった」と評価の高い名場面です。
映画では複数の再会エピソードを自然につなぎ合わせることで、より強く“つながり”が胸に響く構成になっています。
『ツナグ』は、こんな人におすすめ
『ツナグ』は、こんな人にそっと寄り添う映画です。
- 大切な人を思い出すと胸がきゅっとする人
- 家族や友人との“つながり”をもう一度見つめたい人
- 静かで優しい涙が流れるヒューマンドラマが好きな人
- 泣ける映画が観たいけれど、怖さより温もりを求めている人
感動ポイント|映画『ツナグ』が心に響く4つの理由
「一度だけ、亡くなった人に会える」設定が生む深い問いかけ
“たった一度だけ、大切な人に会えるとしたら、あなたは誰に会いたいですか?”
この究極の問いかけが、物語を貫く大きなテーマになっています。
登場人物たちの再会を見つめながら、観る人自身も自然と「自分なら誰に会いたいか」と静かに思いを巡らせる、深い余韻を残す設定です。
複数の「再会」が織りなす、静かな涙を誘うオムニバス構成
本作は“会いたい人”の物語が交差していくオムニバス形式。
恋人・家族・親友……立場も背景も違う人たちの再会が、それぞれ切なく胸に響くドラマとして描かれます。
なかでも“母と娘のすれ違い”を描いたエピソードは、多くの人の涙を誘う名シーンとして語り継がれています。
「伝えられなかった想い」が胸の奥の痛みをそっと揺らす
どの再会にも、伝えそびれた一言があります。
「謝りたかった」「伝えたかった」「気づいてほしかった」
そんな切ない気持ちに、観ている側も思わず自分の記憶を重ねてしまいます。
鑑賞後には、大切な人に想いを伝えたくなるような、やわらかな余韻がそっと残ります。
松坂桃李が演じる“使者(ツナグ)”の成長も胸に響く
高校生で“使者”の役目を継ぐ歩美は、最初は戸惑いながらも、一人ひとりの想いと向き合う中で、人の気持ちに寄り添う温かさを身に付けていきます。
松坂桃李の繊細な演技が歩美の成長を丁寧に描き、観る側も自然と彼に感情を重ねてしまうほど。
『ツナグ』は、どこで観られる?(配信・レンタル情報)
| 視聴手段 | 配信・販売状況 |
|---|---|
| Prime Video(Amazon) | 〇 レンタル・購入可 |
| Netflix | × 未配信 |
| U‑NEXT | 〇 見放題配信中 |
| Hulu | 〇 見放題配信中 |
| TSUTAYA DISCAS | 〇 DVDレンタル対応 |
| DVD(販売) | 〇 新品・中古ともに取り扱いあり |
| Blu‑ray(販売) | 〇 新品・中古ともに取り扱いあり |
※ Prime Video は Amazon の動画配信サービスです(旧称:Amazonプライム・ビデオ/通称:アマプラ)
上記の配信・販売状況は【2025年11月時点】の情報です。
🔎 配信状況を調べる際の目安としてご覧いただき、ご視聴・ご購入の際は各サービスの最新情報をご確認ください。
まとめ|“会いたい人に会える奇跡”が、心に優しく届く物語
『ツナグ』は、“たった一度だけの再会”を通して、静かに胸の奥がほどけていくような優しい涙が流れる物語です。
ひとつひとつの想いが静かに積み重なり、観る人それぞれの“大切な誰か”をふっと思い出させてくれます。
もう会えないと思っていた人に、もし一度だけ会えるとしたら。
その問いが心にそっと残り、観終わったあとには、誰かをもっと大切にしたくなる余韻が広がります。


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