「もう一度、あの人に会えたなら──」
ふと心をよぎるその想いに、そっと寄り添ってくれる映画があります。
映画『ツナグ』は、“たった一晩だけ死者に会える”という不思議な設定のもとで、人と人との“つながり”と、伝えきれなかった想いを丁寧に描いた感動作です。
別れの記憶、言えなかった言葉、残された想い。
それらと向き合う人々の姿は、観る人それぞれの心に静かに語りかけてきます。
この記事では、映画『ツナグ』の魅力や感動ポイントを、やさしく紹介していきます。
作品概要
- タイトル:ツナグ
- 公開年:2012年
- ジャンル:ヒューマンドラマ/ファンタジー
- 監督:平川雄一朗
- 出演者:松坂桃李、樹木希林、佐藤隆太、桐谷美玲、遠藤憲一、橋本愛
- 制作国:日本
- 上映時間:129分
- 映画賞:日本アカデミー賞
- 原作:ツナグ/ 辻村深月 (第32回 吉川英治文学新人賞受賞)
映画『ツナグ』とは?
もしも一度だけ、亡くなった人に会えるとしたら——。
そんな“奇跡の再会”を叶えるのが、「ツナグ」と呼ばれる“使者”の役割です。
映画『ツナグ』は、ある日突然その使者を継ぐことになった高校生・渋谷歩美(松坂桃李)が、人々の「会いたい」という想いに向き合っていく物語。
母を亡くした息子、親友を失った女子高生、心残りを抱える恋人など、さまざまな事情を抱えた依頼人たちが登場します。
一夜限りの再会は、喜びだけでなく、過去への後悔や伝えられなかった想いも呼び起こす——。
歩美自身も迷い、悩みながら、やがて“人と人とのつながり”の意味を見つけていく、静かで深い感動作です。
原作との違いと映像化の魅力
映画『ツナグ』は、辻村深月による同名小説を原作とした作品です。
近年の邦画では珍しく、原作に忠実で丁寧な映像化が高く評価されています。
原作ファンの間でも、「変なアレンジがなく安心して観られた」「細やかな描写まで拾っていた」といった声が多く、
エピソードの順序や構成には映画独自の工夫がありながらも、物語の本質はしっかりと受け継がれています。
特に印象的なのは、親友を失った少女・美砂のエピソード(「親友の心得」)。
橋本愛が演じる主人公の揺れ動く感情を、言葉少なに、しかし圧倒的な存在感で表現しており、
「原作で心をつかまれたシーンが、映像でもしっかりと再現されていた」と感動する声も多数。
原作ではオムニバス形式で描かれていた物語を、映画ではエピソードを交錯させて展開することで、
主人公・歩美と祖母の絆がより際立ち、物語全体に一体感をもたらしています。

原作ファンとしても大満足。
映画なのに、原作の“余韻”までちゃんと残ってたのが嬉しかった…!
「ツナグ」は、こんな人におすすめ
「ツナグ」は、次のような人に特におすすめです:
- 亡くなった人ともう一度会いたいという気持ちに共感できる人
- 家族や大切な人との絆・関係性を見つめ直したいと感じている人
- 静かな感動や余韻が残るヒューマンドラマを求めている人
- 泣ける映画を探しているけれど、優しさや温かさも感じたい人
感動ポイント|映画『ツナグ』が心に響く4つの理由
「一度だけ、亡くなった人に会える」設定が生む深い問いかけ
“たった一度だけ、死者と会えるとしたら──あなたは誰に会いたいですか?”
そんな究極の問いを通じて、登場人物たちのそれぞれの想いが描かれます。
ただのファンタジーではなく、観る人自身にも「自分なら誰に会いたいか?」という静かな問いを残します。
複数の「再会」エピソードが織りなす感動のオムニバス構成
本作は複数の「会いたい人」の物語が交差するオムニバス形式。
恋人、家族、友人との別れと再会が、それぞれ異なるドラマとして描かれます。
中でも“母と娘”のすれ違いを描いたエピソードは、心を打つ名シーンとして語り継がれています。
「伝えられなかった想い」が観る者の心を打つ
どの再会にも、“伝えられなかった想い”が含まれています。
「謝りたかった」「伝えたかった」「気づいてほしかった」――そんな切ない感情に、思わず自分を重ねてしまう人も多いはず。
鑑賞後には、大切な人に想いを伝えたくなるような、余韻が残ります。
松坂桃李が演じる“使者”の成長も見どころ
主人公であり“使者(ツナグ)”である歩美を演じた松坂桃李の繊細な演技にも注目。
戸惑いながらも役割を果たしていく姿に、観る側も共感と成長を重ねていきます。
『ツナグ』は、どこで観られる?
視聴手段 | 配信・販売状況 |
---|---|
Amazonプライム・ビデオ | ◯(レンタル・購入可) |
Netflix | ✕(未配信) |
U‑NEXT | ◯(見放題配信中) |
Hulu | ◯(見放題配信中) |
TSUTAYA DISCAS | ◯(DVD・Blu‑rayあり) |
DVD(レンタル) | ◯(取扱あり) |
DVD(販売) | ◯(新品・中古ともにあり) |
Blu‑ray(レンタル) | ◯(取扱あり) |
Blu‑ray(販売) | ◯(新品・中古ともにあり) |
上記の配信・販売状況は【2025年7月時点】の情報です。
🔎 配信状況を調べる際の目安としてご覧いただき、ご視聴・ご購入の際は各サービスの最新情報をご確認ください。
まとめ|“会いたい人に会える奇跡”が、心に優しく届く物語
映画『ツナグ』は、「もう一度、大切な人に会えたら…」という普遍的な願いを、静かで力強く描いた感動作です。
出会いと別れの意味、心に残る想い、つながりの大切さ――
“会いたい人がいる”という気持ちを持つすべての人に、やさしく寄り添ってくれます。
泣ける映画や、心に沁みる邦画を探している方に特におすすめです。
鑑賞後には、「今を大切に生きたい」と思える、深い余韻がきっと残るはずです。
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